ワークショップ,釧路

先日のチカップ美恵子展では何人かの人が質問していました。
思うんですよ。北海道に住んでいながら私たちは何もアイヌの文化や歴史をわかっていないのだと。
でもね今はたくさんの資料が残されてきている。
それをこの先どう読み解いていくかに北海道が繁栄していく鍵があるような気がします。

10年程前から年に数回アイヌ文化を受け継いでいるおじさんのところに行っていました。
織物用の植物を手間隙かけて糸にしたり、ござにしたりを手伝ったり、何気ない会話やの中で色んな事を教えて貰いました。
あれ、いつの間にmikaさん何でござを編むのを手伝っているの?みたいな光景があったり。
そういうことって資料館に行っただけではわからない事もたくさん。
アイヌの文化を何も知らないと思っていたのですが、いつのまにか教えられていました。
というかmikaさんは優しく叩き込まれていたのかもしれません。
数ヵ月後に出来たござに横たわるmikaさんを笑顔で優しく見守るおじさんがいるわけです。

大地と共に生きていくこと無しに、人と共に生きていくことは出来ない。
日々いろいろな事があるけれど流されず大地という足元を忘れないようにしなければ。


感触を確かめているmikaさん

Feeling

先週は無常という言葉がこだましていました。
ものごとは常に一定ではないし人の心も感情も、そして自然も。
人は何かを変えようとするし、変えようともしない。
そんな事がぐるぐると頭を駆け回っていました。

週末にあるニュースを目にした。
屈斜路コタンのチセが取り壊されたという。
数ヶ月前に管理しているおじさんからmikaさんに間違い電話があった。
「今年は行けるかどうかわかんねぇ~…」と。
やっと、間違ったふりした電話だと気がついた。
そして数年前から、おとづれるたびに「来年は来れるかどうかわかんねぞ」ということも理解した。
ここでも「アイヌと和人の歴史」と思ったことだった。

屈斜路コタンのチセ。
ここでは色んな事を学んだ。日川のおじさんは無口だったが行くたびに火をくべてくれた。
思い出すと色んなことが走馬灯のように駆け巡る。

ニュースを目にした日、mikaさんの電話におじさんは「だめだった…」と。
無常の世界。
大地とともに、空とともに、天とともに歩むことを忘れてはいけない。
思い出は私の脳裏に刻まれている。
もう留まらず、変わることを怖れない。

ワークショップ,釧路

誰の人生でも必要なものは用意されています。
それは欲しているものだったり、欲していないものだったりもします。
時には自分が望んでいない出来事が続くことがあります。
そんな時に自分と向き合えればうまく糧にして進むことができます。
けれど向き合えないときもありますよね。それだけ人の心は弱くて儚いもの。
変化していくためにもっともっと視野を広げる工夫をしましょう。
時には頑張らずに気張らずに自分の弱さを受け入れても良いと思います。
心を解放して視角を広げてみましょう。
きっと死角になっているところにヒントが隠されています。

瞑想したり自然の中で自分を泳がせてみる。
そしてしっかり着地して次へ向かうことは必要なこと。
カモミール亭のワークは心を解放するグランディングワークであったりもします。