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一陽来復

― 陽へと向かうはじまり ―

冬至。
一年の中で、大きな節目となる日です。

冬至は「一陽来復(いちようらいふく)」
とも呼ばれています。

ここから少しずつ、光が戻り始める時。

目に見える変化は
とても小さなものかもしれませんが、
流れはすでに、
確かに「陽」へと向かっています。

自然のリズム

満ち、巡り、
そしてまた新しい始まりへ。

冬至は、
その切り替わりの合図のようなものです。

私たちの内側も、
自然と同じリズムを生きています。

これからの時間は、
少しずつ光を受け取り、
あたたかさを感じ、
前へ進むエネルギーが
静かに育っていく時。

無理に動かなくても、
流れは自然に整っていきます。

一陽来復とは、
「もう始まっている変化」に
気づくこと。

今日よりも明日、
ほんの少し明るくなる。

その積み重ねが、
やがて確かな光となっていきます。

冬至を境に、
あなたの中のエネルギーも、
やさしく、そして力強く、
陽へと向かい始めています。

この流れを信じて、
それぞれのペースで
進んでいきましょう。


※ 年末まで、
カウンセリング・ヒーリングともに
まだ空いている日があります。
必要な方は、お気軽にお問い合わせください。

自分の感情は、誰のもの?

人と関わっていると、
なぜか理由も分からないまま
心が重くなったり、
どっと疲れてしまうことがあります。

その感情は、
本当に「自分のもの」でしょうか。

たとえば、
誰かと話したあと、
相手はスッキリしているのに
自分だけが疲れている。

特別にきつい言葉をかけられたわけでもないのに、
罪悪感や不安、モヤモヤが残っている。

そんな経験は、
決して少なくありません。

家族で話していても、
強い違和感を感じることがあります。

落ち着いて振り返ってみると、
それは自分の感情というより、
相手の不安や焦りを
そのまま受け取っていたと
気づくこともあるでしょう。

「私がなんとかしなきゃ」
そう思うほど、
相手の感情まで
自分の中に抱え込んでいたのです。

感情は、
ただの気分や反応ではなく、
エネルギーそのものです。

嬉しさも、悲しさも、怒りも、違和感も、
すべては
「今の自分にとって何が大切か」を
教えてくれるエネルギー。

けれどそのエネルギーを
抑え込んだり、無かったことにしようとすると、
心の中で滞ってしまいます。

大切なのは、
感情をぶつけることではありません。

これは私の感情。
これは相手の感情。

そうやって区別し、
エネルギーを元の場所に戻してあげること。

自分の感情は自分に、
相手の感情は相手に返す。

それだけで、
心も体も、ふっと軽くなることがあります。


自分の感情は、エネルギーです。

そのエネルギーを、
自分自身のために、
大切な人のために、
そして大切にしたいことのために、
行動する力へと変えていく。

感情に振り回されるのではなく、
感情を感じ、受け取り、
自分の人生を動かすエネルギーとして使う。

もし今、
理由の分からない疲れやモヤモヤを感じているとしたら、
「これは誰の感情だろう?」
と、そっと問いかけてみてください。

境界線とやさしさ

人間関係に疲れているとき、
「もう少しやさしくできたらよかったのかな」
そんなふうに、自分を責めてしまうことはありませんか。

たとえば、
本当は疲れているのに、
頼まれると断れずに引き受けてしまったり。

連絡が来るたびに、
すぐに返さなきゃと気が張ってしまったり。

相手の機嫌が気になって、
自分の気持ちは後回しになってしまう。

こうしたことは、
特別なことではなく、
とても日常的な場面の中で起こります。

先日ゲストの方が
「相手を思ってやっているつもりなのに、
なぜか会うたびに疲れてしまう」
と話されました。

その方はとてもやさしく、
相手の気持ちをよく感じ取れる人でした。

でもお話を聞いていくと、
相手の感情や期待まで、
自分のもののように抱えてしまっているようでした。

自分と相手の方との境界線の曖昧さ。

境界線という言葉を聞くと、
冷たくすることや距離を取ることのように
感じる方もいるかもしれません。

けれど境界線は、
誰かを拒むためのものではありません。

これは相手の気持ち。
これは私の気持ち。

そうやって区別することは、
エネルギーを切り離すことではなく、
むしろ、お互いを大切にすることです。

境界線があいまいなままだと、
やさしさは少しずつ無理に変わり、
心も、身体も疲れてしまう事もあるでしょう。
(エネルギーもすり減っていきます)

反対に、
自分の内側をちゃんと感じてあげると、
「できること」と「今はできないこと」が
自然に分かれてきます。

そこには、
我慢ではない、静かなやさしさがあります。

もし今、人との関わりの中で疲れを感じているとしたら、
一度、立ち止まって「これは本当に私がやりたいことかな?」
と自分に問いかけてみてください。

その小さな問いかけが、
境界線をやさしく整える第一歩になります。

境界線や人との距離感は、
ひとりで考えていると
余計に分からなくなることもあります。

必要なときは、お話にいらしてください。
お待ちしています。