某日の美留和にて。
刻々と木の陰は変化する。
けれど、木はいつだって同じ場所。
その木の影に変わりはない。
当たり前と言えば当たり前。
どこであれ
日が差す限り影は出来る。
そして、あることも美しい。
自然の摂理。
刻々と変わる木の影に
いちいち文句を言う人はいないよ。
それだけ。
誰のでもない自分の影。
刻々と変わっても…
誰のものでもなく
自分のものである事を忘れなければいいのさ。
それでいいのにね。
それが嫌なら闇夜に暮らすもよし。
そんな…
ここの主との会話。
それにしても
はるか遠くからこの木に向かう
獣道がなんであるのか…
それはここに住まう主と同様
なんでここに?
不思議なのだった。